○9条は非武装平和
6月7日(日)、若者憲法集会のプレ企画という位置付けで、弁護士の澤藤統一郎先生をお呼びして、「若者憲法カフェ」を開催しました。前もって参加者から募っておいた質問にまず澤藤先生から回答をいただき、次いで参加者全員でディスカッションをしました。今の憲法は押し付けだという主張をどう思うか?という質問に対して、「憲法とはそもそも主権者が施政者に対して押し付けるもの。憲法制定時の手順を考えても、民主的な手順を踏んでいたと言える。誰が誰に何を押し付けたのかを考えるのが大事」ということでした。また、軍隊を持たずに本当に大丈夫なのかという質問に対しては、「軍隊を持つことにはメリットとデメリットがある。その両者を考えたうえで、私たちは70年前に軍隊を持たないことを選んだことを思い出す必要がある」と話してくれました。さらに今の安倍政権と戦争法案をめぐる状況について、「憲法をめぐって、これまでは非武装平和派と専守防衛派とが争ってきた。当初、9条の理念は非武装平和だった。それがやがて専守防衛だと解釈されるようになった。しかし、今はその両者が手を結んで安倍政権の暴走を止めようとしている」と解説してくれました。「軍隊を持つためには、法律を変えるだけではなくて、軍備によって平和を守れるというふうに思想を変えなくてはできるようにならない。それには相当時間がかかると思うが、そうならないためにも、私たちは様々な場所で議論を喚起していく必要がある」と話してくださいました。
○通信兵の体験談も
参加者からは「日本は憲法制定を通して世界と約束をした。その責任を果たす必要があると思う」という声が寄せられました。また、第二次世界大戦の時に通信兵をしていたという方も参加してくださり、戦争下の体験を話してくれました。
○憲法を学び直す機会に
憲法や法律の実際の運用のされ方、日本国憲法の制定時のエピソード、さらに立憲主義の基本的な考え方まで、話題は多方に及びました。ディスカッションを通じて、普段あまり意識することのない憲法を、身近なものとして感じることができる機会となりました。.